夜分にオムツ替え(おつかれ)
35歳、やんちゃざかり。
ふと我に帰った彼の眼前には
広大な日本庭園が広がっていました。
彼はその光景に
少し既視感を覚えました。
その感覚をはっきり手にしようと
キョロキョロ
キョロキョロ
その日の当たらない隅の方に
何かが置かれていることに気づきました。
ブリキのバケツです。
裏返しに柄杓とともに置かれています。
彼はピンときました。
それは彼専用のバケツだったのでした。
彼は猛然と走りました。
そのバケツを目掛けて。
記憶の中の柔らかな光を求めて。
しかし走る彼の左手は、
自らの腰近辺を押さえていたため
どうしても不格好になってしまうのでした。。。